臓器移植法について・・・参議院でA案可決成立
この記事は、先月16日に衆議院でA案が可決されたことを受けて書いたものです。
昨日13日、参議院でも可決成立しましたので再度掲載します。

 (以下は先月16日の記事です)
 宗教者・和尚としてこの問題を避けて通ることはできないと考えますが、極めて難しい問題です。
 昨日、衆議院で臓器移植法改正案が賛成多数で可決されました。
提出されていた4案の内、A案たけが採決され可決されたのですが、この案は、以下の4点が要点です。
①臓器移植を受ける人の年齢制限の撤廃。
②ドナーの年齢制限の撤廃。
③「脳死」を人の死と定義する。
④15歳未満の子供であっても本人が「臓器提供をしない」と意思表示していない限り親の判断で臓  器提供ができる。
 
 一番の問題は、脳死を人の死として定義できるのか否かの問題だと思います。
脳死状態であっても、心肺機能は活動し体が成長し稀ではありますが復活することもあり得るそうですから、脳死状態の人から臓器を取り出すことは「殺人行為」にもなりかねません。
 従って、人の死を「脳死」と定義することにも大きな問題があると思います。

 また、15歳未満の子供が普段考えることもないであろう「ドナー」になることを「拒否宣言」出来るかと言えば現実問題、有り得ることではないでしょう。
 有り得るとすれば、病気療養中の子供で、到底助からないという時に「死んだら臓器提供する」と意思表示することですが、一生懸命に病気と戦っている子供にそんな話ができるとは考えられません。

 今、中国や東南アジアでは、臓器の売買が行われているそうです。自分の臓器を売って金に換えたり子供の臓器を売ったりすることもあります。
 臓器が欲しい為の殺人事件まで起こっています。

 親が子を虐待したり殺したりする現代、わが子に売春させる親が居るこの時代です。わが子を殺して「臓器提供」し金を得ようとするふとどき者が現れても不思議ではありません。

 この臓器移植法の改正は、もっと時間をかけて国民的議論をする必要があると思います。

 和尚という立場で考えれば、臓器移植には積極的には賛成できないと考えています。
人間は、生・老・病・死の四苦は生まれたときから避けることのできない苦しみとして背負っているのです。
 「個」である人間が自らの病と戦うことは当然ですが、自らの「生」の為に「他」の「生」を貰い受けることが是か非かと言えば非と言わざるを得ないと思います。
 ただ、目の前の人が臓器提供を受けなければ死ぬしかないと言う時に臓器移植を否定できるかと言えばできないと考えるのも現実です。

 「臓器移植」は、もしかすると人類が踏み込んではならない領域だったのかもしれません。

 (追記)
 生き続けるために臓器移植を求める人の中には、ドナーの死を待つ人も出てくる可能性もあります。
それは、人が死ぬことを期待することにもなりかねません。
 脳死状態のわが子を慈しみ奇跡を願う親兄弟、親族が居ることと正反対にドナーの死、臓器提供を待つ親兄弟、親族が居るということです。
 それが、脳死状態の人に対して「死」を強制することのないように新たな生命倫理が求められます。
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【2009/07/14 07:21】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2)
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コメント
臓器移植の問題は難しいですね。
慎重に論を尽くさねばならないのはもちろんですが、もう12年も議論されています。それなのにまだ世論の合意がないのは、おっしゃるように、人間が踏み込んではならない分野に踏み込んでしまった結果かもしれません。
冷厳に聞こえるかもしれませんが、運命を運命として素直に受け入れることは、きわめて大切なことではないかと私は思います。私自身は、臓器移植までして生き延びようとは思いません。生き方にかかわる根源的な問題を含んでいると思います。
臓器移植ではなく、自分自身の細胞による再生医療の進展を願っています。




【2009/07/16 10:31】 URL | カレエダ #-[ 編集]
こんにちは、ご無沙汰しております。
松永君の選挙応援も頑張っております。
後で読ませていただきます。
【2009/07/16 15:43】 URL | 藤井慶峰(ふじい けいほう) #-[ 編集]
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プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
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