義母とリカちゃん人形
 義母の危篤状態からお通夜、お葬式、長崎の説教、元宗務所長のご遷化と慌しい日が続いてブログを書く事が出来ませんでした。
 今日は、午後2時の元宗務所長老師のお葬式と檀務も2軒だけですから書く時間が取れました。

 3日間続いた、義母の危篤状態の2日目、ベッドに赤い服を着た身の丈60センチほどの可愛いリカちゃん人形が座っていました。
 この人形は、義母が我子のように大切にしていた人形だそうです。甥が、持って来てくれたそうで、危篤だった義母は義姉が「リカちゃんが来たよ・・・」と声を掛けるとそれまで開く事のなかった目を開きリカちゃんの手を握って言葉にならない声で語りかけたそうです。
 ずっーと独身で子供の居なかった義母にとっては、このリカちゃん人形が唯一の子供だったのです。
 私は、このリカちゃん人形と義母の話を聞いて、子供を産むことを許されなかったハンセン病療養所の人達が抱き人形を我が子の如く大切にしておられたことを重ねて思い出していました。
 義母は、私の一番上の兄の嫁の実の姉でもあります。
義姉の兄弟は、この義母を頭に5人兄弟ですが、早くして両親と死別した為にこの義母が家計を支えて弟や妹を育てられたそうです。その為、働き詰めで独身を通したと聞いています。
 義姉は兄妹の一番下で20歳ほどの年齢差があります。
定年を迎えた長姉の面倒は、義姉夫婦(兄夫婦)が看るという事で一緒に暮らす事になりました。
 一方、兄は10年ほど前に、私に「父ちゃんの面倒を看させてくれないか?本来なら寺を継ぐべき自分が継がなかったから、せめて、親父の面倒は看させて欲しい・・・」と言いました。
 私は、「その気持ちは有り難いけど、私がどうこうよりも親父自身が決めることだから親父か行くといえばそれで良いよ・・・」と答えました。
 父は、「せっかく言ってくれるのだから行こうか」ということになったのです。
 この時、1人反対の意見を述べたのが姉でした。
 姉は「世間の人は、慶峰夫婦と折り合いが悪くて出て行ったとか、追い出したとか言うよ・・・市議会議員選挙に出るのに・・・そんな悪い噂を流されると物凄く響くよ・・・」とかなり心配していました。
 私は「人の口に戸は建てられない。言われても仕方なかろう。大事なことは、親父の意思を尊重する事だよ・・・」と答えて父が兄夫婦宅に行く事が決まったのです。

 そして、姉が心配した事は、現実となりました。
月命日に、檀家総代さんの家に伺った時のことです。
「和尚さん・・・こんな手紙が来ました。差出人の名前は書いてありません」と言って見せてくれた封書には、「40年間も寺を護って来た父親を追い出した。立派な説教や立派な事を公民館便りに書いてはいるが、やっていることは違う・・・こんな住職を市議会議員選挙で応援するのか・・・あんたの店では買わない・・・」などと悪口雑言が書き連ねてありました。
 私は、「ご迷惑をお掛けします・・・」とお詫びした事であります。

 私は、この封書の差し出し人は誰であるのか判っていますが、他人がどう考えようが言おうが父の幸せが一番大切だと思っています。

 そんなこともありましたが、その後、父と義母の出会いが来たのです。         つづく
スポンサーサイト
【2008/08/04 09:18】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(1)
<<福田改造内閣は小泉改革と小泉・安倍の否定だ | ホーム | 8月のスタートは、悲しみでした。>>
コメント
藤井老師の御師匠様・御父様を思う気持ちには大変感動いたしました。
世間体や見栄で本人が望まない形で老後を送らなければならない老人も多いことと思います。計算の無い、本人の意思を尊重する対処の仕方には、敬服いたします。
40年もお仕えして来られたからこそ本人の望みを叶えてあげたいと思うのですから、そこには尊敬の念が籠められているいるのです。
最大の親孝行だったのではないでしょうか?

真実が屈折して伝わるのも世間!?
真実を真実と受け止めてくれるのも世間でしょう?
藤井老師の真相を真実と受け止めて下さるお檀家様が殆どだと思います。
天邪鬼のような捉え方をする人は、何事屈折した考え方ですから、世間からも見放されるのだと思います。
【2008/08/04 22:39】 URL | 妙昌 #Lx03s14c[ 編集]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://keihoh.blog58.fc2.com/tb.php/485-5c717255
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


藤井慶峰の日々を綴るブログです。法泉寺のHPへ

プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
(著書)美しい地球と未来を子供たちに ㈱ぱんたか刊 1300円 この本を送料・税込み1000円で差し上げます。

過去ログ

最近の記事

カテゴリー

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

最近のトラックバック

QRコード

QRコード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる