中華人民共和国の変貌②
 北九州の門司港を出向した商船三井船舶の客船日本丸は、当時の北九州市長谷吾平団長と350人を超える訪中団の一行を乗せて上海を目指しました。
 東シナ海は、見渡す限り水平線でしたが途中で荒波にも揉まれ、時々見かける漁船は木の葉の如く荒波に揉まれていました。
 私達が乗った10,770トンの日本丸も船首を大波に持ち上げられたかと思うと「ドド-ン」という音を立てて落ちるのです。
 船内では、中国語の勉強や意見交換会などもありましたが、そんな時は、メモを取る為に下を向いていますから船酔いに拍車をかけるものです。隊員の多くが青い顔をしていました。私も酷い船酔いには閉口したものです。
 2日半かかって、赤茶けた水の上を船は進みます。海ではなく揚子江を登っているのでした。
やがて、上海の町並みが見え、埠頭には多くの人達が日中両国の旗を振り、子供達は歌を歌い、また踊っていました。
 「熱烈歓迎」の横断幕と1000人近くの人々が出迎えてくれていたのです。
 私達も、かつて一度も味わった事も無い熱烈歓迎に感激しました。
上海では、各グループ(20人程度)ごとに分かれて工場見学、学校、美術館見学などそれぞれ研修や交流会を行いました。
 私のグループは、文化・芸術グループでした。
 一般の労働者の人達が住む団地を訪問し個人の家庭を訪問したときの事です。
60歳を超えたぐらいの女性と話す機会があり、日中戦争に話が及びました。戦争の事や旧日本軍のこと、大和魂などということに触れてはいけないと言われていましたが話の成り行きでそうなったのですが、この女性も、家族が旧日本軍によって殺された辛い経験を話してくれました。そして、「これは、日本の帝国主義者達が行った事です。あなた達には責任はありません。これからは、中国と日本は仲良くしなければなりません・・・」と話してくれました。
 私の父も、戦時中、中国大陸を転戦して回ったことを子供の時からよく話してくれていましたので、この女性の悲しい過去とこれからの日中両国は友好を深めなければならないという思いに感激しました。
 やった方は直ぐに忘れますがやられた方はなかなか忘れる事はできないものです。この女性の言葉が、政府の指導の下に発せられた言葉なのか本音なのかは分かりませんが、二度と同じ過ちを繰り返さない為には日中友好は本当に大切なのだと思いました。
 父は、この青年の船で訪中する事をあまり喜んではいませんでした。それは、若い頃から刷り込まれた「反共教育」と「仮想敵国」という意識が強かったのだと思います。しかし、私は、この訪中によって、多くのことを学び中国が好きになりました。つづく
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【2008/05/03 19:17】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0)
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プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
(著書)美しい地球と未来を子供たちに ㈱ぱんたか刊 1300円 この本を送料・税込み1000円で差し上げます。

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