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和尚の本分・・・慈悲行の人
 夕方のニュースを見ていると「自殺志願者の駆け込み寺」というタイトルが流れ、千葉県成田市のお寺の風景が映し出されました。
 タイトルを見たときに「もしかしたら・・・」という直感で「友人の篠原老師では」と思ったら、案の定篠原老師でありました。
 最初に映し出されたのは50代の男性でした。生きる希望をなくして篠原老師の元を訪ねてきたそうです。
 老師は、「世の中は苦しいのですよ。元々、苦しい世界に生まれてきたと言うことなんです・・・」と優しく話をされます。
 2人目の訪問者は51歳の女性で、同居中の男性からの暴力に耐えかねて逃げてきたのです。「生きていくのが辛い。死んだ方がましだ・・・」泣きながら話していました。この女性は、娘さんと夫を残して同居中の男性と駆け落ちしたのですが、給料はギャンブルと酒につぎ込み暴力を振るう男に愛想が尽きていました。
 篠原老師に諭されて相手の男に決別して何時の日にか、置いてきた夫と娘に詫びて和解できる日が来る事を信じて一人の道を歩き出しました。
 私も、何人もの自殺志願者と接し立ち直らせてきましたが、それができなかったただ1人が先日、ブログに書いたA子さんです。
 中には、自殺を思い止まり、不仲だった家族もすっかり仲良くなって拙寺の檀家になられた方もおられます。
 このような、仕事は心労ばかりで身を削る事ばかりですが、何の得にもなりません。だけど、何故、取り組むのかと言えば、「和尚の本分」だからです。
 「和尚の本分」と言えば、多方面から批判があるでしょう。中には「葬式・法事が和尚の本分」と言う人もいるでしょうし「ひたすら坐禅や修行するのが和尚の本分だ」と言う人もいるでしょう。
どれも、決して間違いではありません。ただ、自らの修行(上求菩提)は菩薩行(下化衆生)ができて初めて意味を成すものだと思います。
 「命と向き合う事ができなければ和尚としては失格だ」と言ったら言い過ぎでしょうか。
 篠原老師とは、4年間、曹洞宗の人権啓発相談員として、人権啓発ビデオの製作や人権啓発基礎テキストの編集委員を務めた間からで尊敬する和尚のひとりです。
 お互いに、生きた人間を相手にすることに主眼を置いています。
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【2008/03/04 22:56】 | いのち | トラックバック(0) | コメント(4)
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コメント
【「命と向き合う事ができなければ和尚としては失格だ」と言ったら言い過ぎでしょうか。】とおっしゃっていますが、「命と向き合うこと」こそ本筋でありお釈迦様の教えそのものだと思います。和尚さんもそう確信して実行しておられるのだと思います。葬式や法事は後で派生したものであり枝葉に過ぎません。その枝葉には、お釈迦さんの精神に反するものもあります。そういうものはそぎ落としていかないと、いわゆる葬式仏教は、いずれ庶民に見捨てられると思います。
現状では葬式仏教の方が栄えているようですが、その中にあって法泉寺の和尚さんのような活動は尊敬に値するものだと思います。
【2008/03/05 19:52】 URL | カレエダ #-[ 編集]
藤井老師のような僧侶が多ければ、日本は人間性豊かな国民の国となっているのではないでしょうか?
精神的荒廃が叫ばれる昨今、何はさておいても指導的立場の人の質の向上を図ることが先決と思われますが如何でしょうか?
脚下照顧」「諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教」・・・よく聞かれる禅語ですが、上記のような人に生活態度や生きる姿勢を見直して戴き、お手本となって欲しいです。手本が良ければ自然に染まっていくものではないでしょうか。

「利行は一法なり 普く自佗を利するなり」は正に藤井老師の実践そのものと言い切れます。
遥か栃木の地より応援のエールをお贈り申し上げ、今後益々の御活躍をブログより拝見できますよう念じております。
【2008/03/05 21:10】 URL | 妙昌 #Lx03s14c[ 編集]
いつも、暖かいコメントをいただき有り難うございます。
 これからも、しっかり生きている人々と向き合ってまいります。
【2008/03/06 00:37】 URL | 藤井 #-[ 編集]
少しでも自殺志願者が無くなることを祈念しています。生きていれば必ずや御仏の大慈、大悲が有ります。 この世に生きる事は神、仏から与えられた修行の時です。合掌
【2008/10/08 15:42】 URL | 平惟茂 #3o8IyL8g[ 編集]
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藤井慶峰の日々を綴るブログです。法泉寺のHPへ

プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
(著書)美しい地球と未来を子供たちに ㈱ぱんたか刊 1300円 この本を送料・税込み1000円で差し上げます。

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