刑務所の中の介護
 先日、服役中に病死した男性のお葬式をしました。教誨師に就いて初めての体験でありました。
 この男性は、何年も寝たきり状態だったそうで、刑務所の中の医療施設で療養していたそうです。
 刑務所の中には、病気や老齢の為に介護を必要とする受刑者が増加し続けているそうです。
 その原因は、刑法の改正による刑罰の厳罰化と再犯率の増加によって仮釈放が難しくなって特に、無期懲役の者は、長期間に渡る刑務所暮らしの為に引受人がいなくなり、出所する機会を逸するのだそうです。
 ここには、世間とは違った介護の実態があるのです。
 介護に従事する人たちは、刑務官や受刑者だそうでオムツの取替えから入浴、食事の世話など一般社会の福祉施設と同様の事が行われているのです。違うのは、ヘルパーや介護福祉士という専門家を雇う事ができない厳しい現実があるようです。
 私が、教誨師に就いた11年前に、80歳を超える受刑者が座禅会に参加していました。彼は、私が生まれる前から服役しており、腰は少し曲がっていました。40年以上も刑務所暮らしをしている彼を知る親戚の者もいなくなり、いても引き受ける者はいなかったのです。
 刑罰の厳罰化により有期刑は最高30年ですから無期懲役でそれより早く仮釈放されることはまずありません。ということは、介護を必要とする受刑者が増加することは必然的であります。
 彼らの介護費用は、当然ですが全て税金で賄われます。
 格差社会、人間が疎外される社会の中で、犯罪は増加の一途で刑務所は飽和状態であります。
 刑務所の介護の問題は、政治の場で議論されることはありませんが、私は、この問題は、政治の場で堂々と議論するべきだと思います。
 即ち、人間の尊厳と懲役刑、死刑制度の是非を含めて議論されるべきではないでしょうか。
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【2007/10/06 00:45】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(1)
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コメント
ご苦労様でございました。刑務所の実情、内の事は普通の者には解りません。教誨師であられればこその体験ですね。罪を犯した人ですが、可愛そうな感じがします。「罪を憎んで人を憎まず」と言うでしょう。
【2007/10/07 10:24】 URL | コスモス #-[ 編集]
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プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
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