「県のハンセン病問題啓発推進委員会」で講演の内容です。③
2、 宗教統制と檀家制度 
1600年の関が原の戦いで勝利した徳川家康は体制を確立する為に中央集権的な統制を進めます。宗教統制も支配体制を確立する為に1601年から1615年にかけて寺院統制令(寺院法度)を出します。これは、京都を中心とした本山格の寺院を抑えることが目的でした。本寺と末寺を明確にし、寺院と檀家の関係も支配関係を確立させるために「寺請証文」、「宗門人別改帳」を設けて支配関係を強固にしていきました。これは、キリシタンや藩によっては、薩摩藩や相良藩などでは、一向宗を抑えるためにも利用されました。
 信教の自由は認められず、寺社奉行が全てを支配して寺檀関係、寺と門徒の関係が作られました。
 寺院住職、僧侶に対して檀信徒、門徒を監視させる役割も担わせたとも言えます。
 檀家、門徒に対する寺院との支配関係、身分関係から差別戒名や差別法名がつけられることもあり、差別儀礼も行われました。
 この差別儀礼の指南書の一つ「非人癩病狂死者引導法幷符」や「差別切紙」で差別儀礼を伝えて来ました。
 また、檀信徒、門徒の教化の為に説教、説法に力を入れるようになりました。
その布教教化の中で説かれたのが悪しき業論があります。

3、 悪しき業論による差別の助長 
 病気や怪我、様々な身体的、精神的な障害を持つ人に対して「過去世の悪業の報いによる結果だ」として諦めを説いてきました。それは、偏見と差別を助長する結果となり差別を正当化することになりました。
ハンセン病に対しても悪業の報いとして「業病」とか天罰による病気として「天刑病」などと説いてきたのです。
 仏教の本来の業論は、修行者本人の今の有様を自分の過去の行為の結果として受け止めるべきものであります。
それに対して、「悪しき業論」とは、本人の行為とは関係なく、過去世や先祖の行為の結果として現在の有様があるとして差別や勧善懲悪、或いは、恫喝の理論として利用されました。

 善悪因果経とか因果和讃は、悪しき業論の典型的な例であります。

また、ビデオの中に「法華経を誹謗中傷した者は白癩に堕ちる」という言葉がありました。
この言葉は、法華経を信仰させる為に「恫喝」としての働きがあります。
御承知の通り、熊本市の本妙寺様は日蓮宗のお寺で加藤清正公の菩提寺であります。かつて、本妙寺様の参道やその周辺にハンセン病の患者さん方が多く集まり集落を形成しておりました。何故、本妙寺周辺に集まられたかと考えますと「法華経を誹謗中傷した者は白癩に堕ちる」と言う事は、逆に法華経に救いを求めて集まって来たということも言えるのではないかと思います。

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【2017/10/03 20:36】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0)
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プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
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