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いのちを語る⑪親切の一味
 私は、地元の小中学校の不登校児童生徒の自立支援、問題行動(非行傾向)の子供達の支援事業の手伝いをしています。その活動の中で小学校の先生から驚くべき話を聞きました。
 遠足の弁当にカロリーメイトを二個弁当箱に入れて持たせた保護者がいたそうです。驚いたこの先生は、母親に電話をして「せっかくの遠足ですからお弁当を作ってあげてくれませんか」とお願いしたそうです。それに対して返ってきた返事は「先生、この頃のカロリーメイトは色んな味がするんですよ」とまたまた驚くべき答えが返ってきたそうです。
この話を聞いてただただ唖然とするばかりでした。
この親は、日頃からどんな物を食べさせているのだろうか?もしかしたら・・・レトルト食品ばかりでは・・・等と不安になります。もしかしたら料理をしたことがないかもしれない・・・不安は募るばかりです。
こんな親が子供から殺されるのかもしれません・・・包丁を使っている親を見たことがない子は「包丁は親を殺す時に使う物だ・・・」等と思っているかもしれません。怖い話です。
 昭和39年7月18日、小学校4年生の時、母は亡くなりました。乳癌から骨髄、肝臓まで転移してしまったのでした。亡くなる年の4月、歓迎遠足がありました。その時、母は熊本の済生会病院に入院しておりましたが、遠足の前日、主治医の先生の外泊許可を貰って帰ってきてくれ弁当を作ってくれました。母は主治医の先生に「明日は子供達の遠足です。弁当を作ってあげたいから外泊させてください」とお願いしたそうです。先生は「あなたの体ではとても無理ですよ」と諦めるよう言われたそうですが「明日、弁当を作ってやらなければ私は二度とあの子達に弁当を作ってやることはできません。どうか、外泊を認めてください」と無理を言って帰ってきてくれたのでした。
 遠足の当日、二つ上の兄と私は、母が作ってくれた美味しい弁当を持って遠足に行くことができました。
 母の弁当には、他の誰も入れることのできない調味料が入っていたのです。その調味料こそ、親が子を思う切なる思い・・・「親切の一味」だったのです。
それから三ケ月後、母はかけがえのない教えを残してこの世を旅たって行きました。私も、中学・高校時代非行に走りそうになった(走っていたのかもしれません)時に、それを止めてくれた一つの要因はこの母の優しさであったと思います。
 道元禅師は典座教訓(禅寺で厨房の仕事を任される徳の高い和尚さんを典座(てんぞ)と言います)の中に料理をする心得として「子を思うこと親念切々の至りなり」と親が子を思う切なる思いをもって料理を作りなさいと説いておられます。
 この頃は、遠足に弁当屋さんやコンビにから弁当を買って持って来る子供達が増えているそうですが、遠足の時ぐらい、手作りのお弁当を持たせて欲しいものです。
 親の真心の篭った料理が子供を健やかに育てていくのではないでしょうか。
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【2007/02/03 00:46】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(1)
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コメント
自慢させてください。
私には3人の子供がいますが、
3人とも、中学、高校にお弁当が必要でした。
子供たちが学校に通っていた頃には、主人の両親も同居していましたが、
二人とも、子育て、私の看護師の仕事に対して、全く協力の無い人たちでした。
ですから、3交代で勤務していた頃も、これから仕事に出る私が、これから休む家族の為のおかずを作っておいて行く。
夜中に仕事に出る特は、子供たちの弁当も、弁当箱におかずを作って入れて、あと、ご飯を入れるだけでよいようにして、冷蔵庫に入れてお
き、朝、子供たちにご飯を入れさせていました。
本当に、どうしてもの時にだけ、パンかお弁当を買わせていましたが、それも数えるほどで、
頑張って、手作り弁当を持たせるようにしていました。
現在も、長男に弁当が要ります。もちろん、毎日作っています。
何を作っても喜んで食べてくれるのですが、
時々、「美味しかった。」といってもらうと、作り甲斐がありますね。
結婚してから、主人の弁当から始まって、山仕事に行く義父の弁当まで、
弁当作りは毎日ですが、必ず、自分の手でつめてやっているのです。
30年近く、よく頑張ったねと、自分を褒めてあげます。
いつだったか、娘が、
「おかあさん、夜勤に出かける時にまで、ちゃんとお弁当を作って置いててくれて、ありがとう」といってくれたときは、涙は出ました。
【2007/02/04 01:04】 URL | 優流 #-[ 編集]
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藤井慶峰の日々を綴るブログです。法泉寺のHPへ

プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
(著書)美しい地球と未来を子供たちに ㈱ぱんたか刊 1300円 この本を送料・税込み1000円で差し上げます。

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