生きること、働くこと、愛することを教えてくれる感動作・・LAIL WEYS
 昨夜、小川町の東宝シネマで中井貴一主演のLAIL WEYSを観ました。
 ブログ読者の皆さんは「藤井も結構暇人なんだ・・・」と思われるかもしれませんが、「これは・・」と思った映画は務めて観ることにしています。
その理由は、私も曹洞宗の布教師ですから法要のお説教や講演を務めますが多くの人が観た映画や読まれた本は話材として使い易いのです。その為に観るということです。

 さて、この映画ですが、49歳で東京の大企業のエリート社員を辞めて故郷の島根県の小さな鉄道会社の運転手になった男と家族のドラマです。
 主人公の筒井肇(中井貴一)は、一人息子で東京の大学を卒業して東京の大手電機メーカーで働くエリート社員です。結婚して妻(高島礼子)と一人娘の大学3回生倖(さち・本仮屋ユイカ)の三人でマンションで暮らしています。
 仕事だけが生き甲斐のような父とハーブ製品の販売を始めた母、すれ違いの多くなった家族を倖はいぶかしく思っています。
 そんな中、故郷島根で一人暮らしをしている母が倒れたという連絡がありました。
肇は、仕事が忙しく直ぐに飛んで帰ることができません。そんな父に対して「お婆ちゃんより仕事が大切なの・・・会社が大切なの・・・」と幸が反発します。「そんなこと当たり前だろ・・」と言う肇ですが、なんとかやりくりをして母の元へ駆け付けます。
 幸い母は一命を取り留めますが入院生活を送ることになりました。
実家で過ごす肇と倖、倖は子どもの頃、この懐かしい家で過ごした祖父母の思い出や父の子どもの頃のことを話し合います。そこへ遅れて帰って来た母、故郷で久しぶりに三人の家族が揃ったのです。

 母は精密検査の結果、悪性腫瘍があることが判明します。肇は東京の病院で診てもらうことを勧めるのですが母は「この故郷を離れたくない」と言います。
 肇は東京と島根を行ったり来たりするのですが、ある日、母が肇の為に大切に保管してくれていた一畑電鉄のたくさんの切符を発見し懐かしく思います。肇は、子どもの頃、一畑電鉄の運転手になるのが夢でした。故郷を離れてすっかりそのことを忘れていました。
 
 肇は考えました。会社の為にガムシャラに働き会社の為に工場を閉鎖し社員のリストラをやってきたことに何の意味があったのか・・・そして、残り短い母の看病と自らの夢を叶えるために自らをリストラすることを決断したのです。
 「もうすぐ取締役に」と考えていた上司は、「何で辞めるのか」と尋ねます。肇は「もう一度自分の夢を実現したい」と不退転の決意であることを伝えます。

 一畑電鉄は小さな会社です。若い運転手達はしばらく勤めると待遇の良い大手鉄道会社へ移っていきます。
社長も運転手に応募してきた49歳の大企業エリートに対して驚きをもって面接しますがその真剣な態度に惚れて採用することにしました。
 三か月間の東京での研修を終えて運転手の資格を得た肇は晴れて一畑電鉄の運転手になったのです。
 
 肇は真面目な運転手ですが、時として列車を遅延させます。それは、お客様、乗客を思う優しさ故のことでありました。
 お年寄りの乗降の手伝いや急いで歩くことができない客の為に発車を遅らせたりしていたのです。
 ある日、車掌として乗務していた時、ホームで幼い子どもを抱いた若い母親が線路に荷物を落としてしまいました。当然、肇は線路に降りて荷物を取ろうとします。荷物を拾ってホームに上がった時、相方の運転手が心配して降りてきました。運転席には誰もいないはずなのに突然列車が走りだします。
 驚いて運転席に駆け付けると小さな男の子がレバーを操作していたのです。直ぐに停車させて何事もなくすんだのですが、後日、この様子を携帯電話のカメラで撮影した誰かがインターネットに投稿して事件が発覚し大事件になりました。
 この列車の運行責任者だった肇は、責任を取るということで辞表を提出し帰宅しようとしました。すると、これまで肇が乗務した電車でお世話になった親子やお婆ちゃん、学生たちが大勢来て「お願いだから辞めないで」、「辞めさせないでください」と肇と社長たちに嘆願します。その結果、一畑電鉄の経営陣が「今回の事件は、全て会社の責任です」とマスコミの前で謝罪して一件落着します。

 母は息子の運転する電車にも乗ることができて安らかな最後を迎えました。
そして、肇が運転席からホームに降りると東京から来た妻の姿が「乗っていたのか」と訊くと「あなたの運転するところをずーと見ていました・・・」と答えます。
 妻は「私たちこのままで良いのよね」と言います。「そう、このままで良いよ。一緒に終点までのってくれよな」と肇が言うと妻は微笑み「はい」と答えて再び電車にのりました。

 この場面は、泣けます。「終点まで乗ってくれ・・・」これは、人生の終点のことでしょう。
いつまでも一緒に居ようねということでしょう。
 娘の倖も自らの仕事を「介護」に見出すのです。

是非、見てほしい映画でした。
 このブログを読んで「良い話だ」と思った方は拍手をクリックしてください。また、ご感想をコメントにお願いします。
 下のリンクをクリックすれば予告編が見れます。

LAIL WEYS
スポンサーサイト
【2010/06/18 09:17】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0)
<<先行する消費税率上げ論議に不信感・・・これでいいのか | ホーム | 国会閉会・・・参議院選挙へ>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://keihoh.blog58.fc2.com/tb.php/1005-ef085c7b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


藤井慶峰の日々を綴るブログです。法泉寺のHPへ

プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
(著書)美しい地球と未来を子供たちに ㈱ぱんたか刊 1300円 この本を送料・税込み1000円で差し上げます。

過去ログ

最近の記事

カテゴリー

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

最近のトラックバック

QRコード

QRコード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる