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いのちを語る⑩無言の天使
 昔、何度か繰り返し放送されたNHKの番組に「大草原の小さな家」というアメリカの西部開拓時代のドラマがありました。今から14、5年前のことですが、とっても印象深い内容でしたのでご紹介します。タイトルは「無言の天使」です。
 マイケル君(10歳位)とジヨッシュ君(5歳位)は親から捨てられた兄弟で、養護施設で生活していました。ある日、子供のいない夫婦が養子を求めて訪ねて来ました。園長は、この兄弟を夫婦に紹介しましたが弟のジヨッシュ君は一言も口を利きません。夫婦は「下の子は口が利けないようだから要らない。上の子だけを養子に貰いたい。明日、迎えに来ます」と言って帰っていきました。
 その日の夜、マイケル君は「このままでは可愛い弟と引き離されてしまう」たった2人だけの血を分けた兄弟です。離れ離れになることは我慢できませんので施設を逃げ出しました。
そして、隠れたのがヒューストンという農家のおじいさんの納屋でありました。
 ヒューストンおじいさんが農作業を終えて帰ってくると見知らぬ子供が2人、納屋の中で寝ています。「僕達、どうしたんだい?」心配そうに声を掛けたおじいさんの声で目を覚ましたマイケル君は「ごめんなさい。勝手に入り込んで・・・」「それは良いんだよ」とおじいさんは優しく答えます。「旅の途中なんです」とマイケル君。「お腹すいてるだろう・・こっちへおいで」と母屋に案内してパンとミルクをご馳走します。「今夜はここに泊まりなさい」と言って2人を泊めることにしました。
 2人が眠ってからおじいさんは、保安官には届けるべきだろうと考えて保安官事務所を訪ねます。
事務所に着くと丁度、養護施設の園長が来ており、保安官に兄弟が逃げ出したこと、養子に上の子だけが貰われていくことを話していました。
おじいさんは「このままでは、あの子達が可愛そうだ」と思い、黙って帰ります。
 おじいさんは「この子達を自分が引き取ろう。そうしたら、兄弟が一緒に暮らせる」と考え生活費を稼ぐ為にこれまで以上に仕事に励みました。そして、ある日、炎天下で農作業をしていたおじいさんは、ばったりと倒れてしまいました。驚いたマイケル君は一目散に養護施設へ行き、園長と医師を呼んできます。その結果、幸いにも大事に至らずに済みました。
 おじいさんの家に、保安官や養子を求めている夫婦、チャールズインガルス(この物語の主人公)も集まってきました。
 養護施設の男性職員が「こんな貧しい一人暮らしのおじいさんに、この子達を養える訳がない。家財道具もなにもないじゃないか」とおじいさんを批判しました。それに対してインガルスが「いや、それは違うよ・・おじいさんは素晴らしいものをもっているよ・・愛というものをね」と言います。職員は黙り込んでしまいました。
 夫婦は相変わらず「お兄ちゃんだけを貰っていく」と言っております。
 そこへ、ベッドから起き上がったおじいさんが出てきて「おい、黙って俺の話を聞け・・頼むからこの子達を引き離さないでくれ。たった2人だけの血を分けた兄弟じゃないか、一体、この子に何を話せというのか?どうして僕達捨てられたの?どうして僕達誰からも愛してもらえないの?どうして僕だけ貰ってくれないの?・・・こんなことを言わなければならないのなら・・・何も喋らない方がましじゃないか?」おじいさんは涙を流しながらジヨッシュ君を抱き上げて「愛してるよ」と言って頬擦りするのです。すると、今まで一言もしゃべらなかったジヨッシュ君が「おじいちゃん・・・愛してるよ」と泣きながらおじいさんに頬擦りするのでした。
 「喋れるじゃないか」誰もが喜び、感動の涙を流しました。そうして、この兄弟は夫婦に引き取られることになったのです。
最後の場面は、農作業をしているおじいさんの処へ学校から帰ったこの兄弟が手伝いに来て一緒に我が家に帰っていくのです。そう、そこには新しい5人の家族団らんがありました。
 これが、私が感動して涙した「無言の天使」です。
キリスト教では「愛」「博愛」を説きますが、仏教では「慈悲」「慈悲心」と言います。まさに、ヒューストンおじいさんの行動は「慈悲行」そのものであります。
 私達が拝む「地蔵菩薩」「観世音菩薩」が人の姿に姿を変えて現れたということであります。
「傀儡子(くぐつし)の肩に掛けたる人形箱 仏出そうと鬼を出そうと」これは、一休禅師の歌ですが、人の心の有様を詠んでおられるのです。
 お互い仏の顔で過ごしていきたいものです。
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【2007/01/31 21:56】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(1)
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コメント
本当に、世の中の人がみんな、このおじいさんのような人なら、
どんなに素晴らしいことでしょう。
読んでいて、
あったかい気持ちになり、自然に涙が流れてきました。色付きの文字
【2007/02/01 07:10】 URL | 優流 #-[ 編集]
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プロフィール

藤井慶峰(ふじい けいほう)

Author:藤井慶峰(ふじい けいほう)
1954(昭和29)年5月、宇土市生まれ。
 ペットは愛犬レオとルナ(10年前に捨てられていた雑種犬ですが気が利く我が家の番犬です。レオはオスで門番をしています。お参りの人や用があって来た人は笑顔で迎えますが、怪しい人には吠えます。但し、夜は見知らぬ人には吠えますのでご注意。(噛みはしません)八幡大学第2部法律学科卒業、法泉寺26世住職 大本山総持寺布教師 曹洞宗九州管区教化センター布教師 九州四十九院薬師霊場会理事 熊本市人権啓発推進総室講師 保護司 熊本刑務所教誨師 平成義塾熊本前塾長 ハンセン病市民学会宗教部会世話人 人権啓発映画「新あつい壁」製作上映実行委員会事務局世話人  環境ネットワーク熊本会員 宇土の文化を考える市民の会世話人 不知火竜馬会会員 自殺防止ネットワーク風熊本相談所 
 宇土市議会議員(3期目)

(好きな言葉)希望は高く頭は低く   実るほど頭の下がる稲穂かな    身を削り 人に尽くさん すりこぎの その味知れる 人ぞ尊し
(尊敬する人)お釈迦様  マハトマ・ガンジー  横井小楠  坂本竜馬  吉田松陰 田中正造 西郷隆盛 小松帯刀 天璋院篤姫
(著書)美しい地球と未来を子供たちに ㈱ぱんたか刊 1300円 この本を送料・税込み1000円で差し上げます。

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