
今日の夕方から危篤状態だった紅フナ(20センチ)が救命措置で元気を回復しました。
夕方、畑に出ていると娘が電話をしてきました。「魚が死にそうだ。横向きになって浮いている」と言います。急いで、水槽のところへ駆けつけると娘が言ったとおり横向きに浮いてアップアップしています。
井戸水を入れた大き目のボールに紅フナを移しました。魚の体にはヌルッとした感触がありましたので体に傷を付けない様に体を洗ってやりました。気にはなっていたのですが、このところ水槽を洗い水を換えていなかったことがいけなかったようです。
水槽を洗い、浄水器を洗って再び水を入れて魚を戻しましたが横になってアップアップ浮いています。「今夜がやまかもしれないな・・・」と話しながら元気になってくれる事を念じておりました。
水槽に戻してから約5時間が経とうとするころ・・・なんと、なんと、まっすぐに立って?泳いでいるではありませんか。
もう大丈夫だと思います。家族みんなで紅フナの生還に大喜びです。
今から20年ほど前の話ですが、島原半島の西有家に居た頃、檀家の魚釣りの好きな棟梁さんが30センチほどのチヌをビニール袋に入れて持ってきて「友達と刺身にして酒の肴に食べてくれ」と言って置いて行きました。
チヌはビニール袋の中で、かすかに口を動かしていました。
直ぐに大き目のバケツに水を入れ、塩水を作ってチヌを入れて人工呼吸をしました。(尾びれを左右に動かすと自然にエラが動くのです)
すると、次第に元気を回復しやがて勢い良く跳ねるようになりました。
「もう大丈夫だ」と当時、5歳ぐらいになっていた長女と海辺に行き「もう釣られるなよ・・・」と言いながら放流しました。笑い話のうな話でしょう。チヌは「ありがとう・・・」と言って勢い良く沖に向かって泳いでいきました。
いつもの飲み仲間には、事の次第を話して棟梁には「ご馳走になりました」とお礼を言ってくれるように頼んだ事でした。
「生命を殺さざれば仏種増長す、仏の慧命を継ぐべし」と道元禅師はお示しです。
無駄に(不必要に)命をとっていけない。生かすことが大切なのです。
紅フナも何も語ってはくれませんが心を和ませてくれるものです。